30代が始める歯列矯正経過記録【41】

前日に調べておいた電車の時刻表が間違っていたことに、ホームの電光掲示板を見て気がついた。
行き先を前日の病院の最寄駅のまま検索したおかげで、予定到着時刻より10分以上遅れが出ている。
必ず各駅電車に乗るようにしていたが、致し方なしにまもなく到着した特急電車に乗り込んだ。
この電車に乗っても、予約時間の15分前には到着する。まだまだ間に合う。

到着後駅ビル内の銀行で費用をおろし(この為に余裕を持って到着したかった)、腰痛を気にしつつ足早に歯科へ向かう。

5分前には到着し、程なくしてすぐ呼ばれる。
リテーナー装着開始から始めての診察である。
リテーナーは装着したまま、口腔内の様子を見てもらう。この時「親知らずの抜歯の予約はとれました?」と聞かれ、ゲンナリしてしまう。
怖くて未だ何もしていないとは言えず、いろいろあってまだ取れていないと濁した。時間のある時で良いとは言ってくださるものの、この恐怖に立ち向かわなければどうにもならないのだ。
次に院長先生に口腔内を見てもらうのだが、この時も同じように聞かれ、私は口をモゴモゴさせながら答えるしかなかった。

やはり抜歯は避けて通れそうにないようだと悟る。それはそうだろう、ここは矯正歯科なのだ。覚悟を決める時が来たようだ。

リテーナーを外され、リテーナーの緩みや違和感はないか等を聞かれた。今のところ何もない。もしあればすぐに連絡をしてほしいことと、歯が元の位置に戻ろうとするので半年は神経質になってつけてほしいと言われた。
次回は2ヶ月後の2月に診察となる。初めて1ヶ月ごとではなくなった。もう2ヶ月飛ばしでも大丈夫なのだと驚いた。
これにて診察終了。直接院長先生からファイル(カルテ)を手渡されたのは初めてのことだった。

痛みを伴うことは一切されないという、未だかつてない診察だった。帰りのエレベーターに乗るまででたった12分しか経過していない。これは最速新記録ではないだろうか。